建築めぐり~愛知県豊田市(その2) = フランク・ロイド・ライト展
豊田美術館で10/21-12/24に、帝国ホテル二代目100周年を記念して、「フランク・ロイド・ライト展~世界を結び建築」が開催されています。日本でのこの展覧会が開かれるのは26年ぶりとのこと。アメリカから送られてきた数々の図面・作品が展示されていました(内部は写真撮影禁止)。同じ愛知県明治村に移設・保存されている帝国ホテルが見られて、とてもラッキーな開催でした。
F.L.ライトの代表作は何といってもアメリカの落水荘ですが、それ以外の建物でも構成するパーツが限られる個人邸宅の意匠で世界を魅了した建築家という意味で凄いと思います。
今回の展示会で、新たに驚かされることがありました。それは、建築前の図面です。まさに真剣な図面であり、優美な図面でした。
ライトが浮世絵に影響を受けたと言われる理由がわかりました。建物だけでなく、植栽・風景も交えた図面・パースこそが人の心を揺さぶります。1900代初頭でまだ製図道具も今のように立派ではないところで、すごいリアルな図面が描かれていました。そして、ついでにうれしかったのは、ライトが初めて浮世絵を意識して書いた図面は、私が住んでいる千葉県市川市のお寺を描いた歌川広重の江戸名所百景の「真間の紅葉手古那の社継はし」を参考にしたそうです。そこは我が家から歩いて10分のところでした。
ライトの図面は植栽を加えて遠近感を演出したものが特徴のようで、アールヌーボーに影響されているのかもしれません。
あとは、撮影が許された家具とガラスサッシの造形もかわいい。
ライトの標準住宅(ユーソニアン住宅)レイアウトも展示されていた。いずれにしろ図形と空間の天才だと感じます。その達成までに、測量しまくるだとか色々努力をしてきたのだろうか?その美的な鍛錬をどうやっていたのかを知りたいと思いました。
#建築 #愛知 50sblog-archi02-2-pic231109